ポスターやPOPを制作する際、どのようなことを意識して制作していますか?より目立つデザイン、より派手なものが良いといった画一的な感覚で制作していないでしょうか?
マス広告のマーケティングにある大きい2つの広告効果で「変改」と「補強」というものがあります。
「変改」とは、例えばポスターを見ることによって、他の商品からAという商品へ乗り換え購入行動に移る、といった効果を指します。一方、「補強」とはポスターを見ることによって、もともとA商品を知っている、購入したことがある人が、よりその商品を好きになり、ブランドに対する愛着を深めるという効果です。
この内、ポスターでの効果がより高いとされているのが、実は「補強」です。
ただ、この「補強」も売上といった目的にもインパクトを与えます。それは人が良いなと思った商品やモノを、知人などへおすすめするという行動に出るからです。こういった信頼できる人からの口コミは購買を促す情報経路としてもっとも強力なものです。
次にこの「変改」に強力に作用するが、実はPOPです。このPOPが持つ「変改」の効果を高く発揮するシチュエーションがあります。それはマーケティング用語である「最寄り品」を取り扱うときです。
「最寄り品」とは、ある程度価格が低く、購入する頻度が高くあまり意識せずさっと買ってしまうようなモノを指します。反対にある程度価格が高く、いくつかの商品を比較検討して慎重に購入する、購入頻度の低いモノを「買回り品」と言います。
このポップが「最寄り品」で高い効果を発揮するワケは、「買回り品」と「最寄り品」で購入意思決定のタイミングに違いがあるからです。
「買回り品」は、お店や売り場に着く前に熟考して、お目当てのモノを決めていますが、「最寄り品」の場合はそうではありません。ある程度、購入するものを決めていても、売り場の雰囲気で行動が変わりやすいのです。
ポスターでもPOPでもそうですが、目的はポスター・POPをつくることではなく、ポスター・POPを活用して目標を達成させることが目的のはずです。それぞれ強みがあることを理解し、計算に入れてポスター、POPを戦略的に活用することをおすすめします。
この広告効果における「変改」と「補強」の場合でも、この反応を得るためには共通の方法論があります。それは人の感情にアプローチをするということです。人は感情で反応して、感情と共に行動します。
例えば「おいしい」という文字だけのポスターがあっても、文字情報としては認識しても美味しそうだとは感じません。しかし、そこに美味しそうな料理の写真と一緒「おいしい」の文字と一緒にデザインされたポスターを見た人は、美味しそうだと人は感じます。これは、ポスターから美味しそうな雰囲気を感じ取ったからです。この「雰囲気」とは人の外部刺激に対しての感情による反応であり、そこへ作用するのがデザインです。
ポスターの「補強」という反応につながる感情へのアプローチ方法は、例えば、あなたが選んだモノ(この商品)は高品質であること、購入したあたなはセンスがある、といった購買行動をとった人の判断を肯定するようなデザイン表現を行います。
POPの「変改」という反応につながる感情へのアプローチ方法は、競合商品より優れた商品であることを、商品のもつ世界感やイメージ、ハッとする商品情報など、判断材料となる情報を盛り込むデザイン表現が効果的です。
ただ、ポスターの「補強」もPOPの「変改」も特筆する部分ではありますが、それが全てではありません。感情にアプローチするということは、見た人の心の状態とタイミングも深く影響してきます。ポスターであれば、通勤中なのか、帰宅途中なのかでは投げかけて反応を得るデザインやキャッチコピーは変化しますし、POPであれば店舗の種類が、コンビニなのか薬局なのか、デパートなのかで、効果的なデザインは変わります。
昨今はポスターやPOPのデザインといってもデジタルサイネージの活用など、運用方法に変化も訪れています。
私たちソフトウェーブはそういった別の媒体、メディアへの展開も得意としています。これら多岐に渡る媒体の持つ特長、運用方法も理解した上で、設置する場所、目にする人たちの心の状態を考慮したポスター、POPのデザインをご提案いたします。
ポスター、POPの制作をお考えのお客さまは、是非ソフトウェーブまでお気軽にご相談ください。